【障害レース】競馬に興味がある初心者が押さえておきたい話!vol.7
芝とダート、そして「障害」
以前、競馬には芝コースとダートコースがあるという記事を書きました。
↓↓(過去記事はこちらです)
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実はほかにもうひとつあります。
それは「障害レース」。
馬がコースに配置された複数の障害を飛越しながら競うレースです。
ちなみに障害レースに対して、芝やダートのレースは「平地レース」と呼びます。
一時は廃止の噂もあった
競走馬というと、みんな「サラブレッド」を思い浮かべるでしょう。
しかし1995年までの中央競馬では、サラブレッドのほかに「アラブ」という種類の馬のレースがおこなわれていました。
(中央競馬で廃止となったあとも、地方競馬では2000年代まで限定レースが開催されていた)
この「アラブレース廃止」の際に、不人気だった「障害レース」ももしかすると無くなるのでは?と言われていました。
(GⅠやGⅡなどを作ること。平地では1984年に導入済)
レース体系がきっちりと整備され、現在に至っています。
障害レースは平地でダメな馬の救済措置的な位置づけも
イギリスでは障害の人気が高くて、障害レースのシーズンまであるくらいなんですけど、日本においてはまだまだ注目度は低めです。
馬を生産する場合においても、「障害で強い馬を!」と最初から狙って生産することはまずありません。
平地で結果が出ずに、障害で活路を見出そうとする馬がほとんどなのです。
たまに平地のGⅠを勝ったあとに不振になった馬が、障害レースを走ったりすることもあるので、それはそれで面白いですよ。
障害と平地は求められる能力が違う
平地で1つも勝ったことが無い馬が、障害でGⅠを勝つケースも珍しくありません。
走る能力もさることながら、障害を飛ぶセンスがかなり重要なのでしょう。
さらに不思議なのは、障害レースの距離はだいたい3,000m~4,000mほどあるにもかかわらず、けっして長距離型の馬だけが強いわけではないこと。
平地で短めの距離で結果を残していた馬が、障害でも強いケースがあります。
障害レースはブルーオーシャン!?
障害はレースの数も少なくてデータがあまり無いことにくわえ、障害をいくつも飛越するため、騎手が馬から落ちてしまう落馬のリスクがかなり高いです。
ちなみにレース中に落馬になった場合であっても、馬券を買ったお金は返ってきません。
こういう理由もあり、障害レースの馬券を買う人が少ないのだと思います。
障害レースの当て方を指南できる予想家も少ないので、ある意味ブルーオーシャンと言ってもいいのかもしれませんね。
障害の種類
コースに配置される障害の種類はいくつかありますが、覚えておくべきは数が最も多い生垣(いけがき)と竹垣(たけがき)です。
搔き分けてジャンプしやすい生垣に対し、竹垣はしっかり飛び越える必要があって難易度は高めです。
また、水濠(すいごう)障害というのも数が多くて特徴的です。
生垣の後ろに水たまりがある障害で、奥までしっかり飛ばないとバランスを崩してしまう仕組みになっています。
障害の名馬オジュウチョウサン誕生
障害レースで無敵のオジュウチョウサンという馬が、いま現役で走っています。
2020年9月現在、障害で24戦16勝。
途中で平地のレースも挟んでいますが、障害レースだけだと13連勝中という成績です。
おそらく過去の馬を合わせても、日本競馬史上最強の障害馬といえるでしょう。
年齢ももう9歳ですから残りの現役生活は長くないと思うので、この馬には特に注目してほしいですね。